HOME > 研究活動 > 研究プロジェクト > 2011年度 > Global Imbalances and Regional Responses

研究活動

研究プロジェクト

Global Imbalances and Regional Responses

計画書

研究代表者
(所属)
中逵啓示(立命館大学)
研究関係者
(所属)
古川彰(立命館大学経済学部教授)、中戸祐夫(立命館大学国際関係学部教授)、樋原伸彦(立命館大学経営学部准教授)、佐々田博教(立命館大学国際教育推進機構准教授)、Lee Kangkook (立命館大学経済学部准教授)、下野寿子(北九州市立大学准教授)、山神進(立命館アジア太平洋大学アジア太平洋学部教授)、吉松秀孝(立命館アジア太平洋大学アジア太平洋学部教授)、その他米韓中の研究者数名
研究期間 2011年4月~2012年3月
研究概要

 本研究グループにおいては、第一に、世界的な経常収支の大幅なインバランスがもたらす可能性のある金融・経済危機の危険性について考える。金融危機の分析にあたっては、これまでは例えばcredit crunchのマクロ的影響などの経済学的分析が主たるものであった。しかしながら、どのような政策、政治プロセス、制度、が金融危機を引き起こし、また金融危機発生後政府・金融当局・金融機関がどのように対応したのか、という諸点についての政治経済学(political economy)の視座からの包括的分析は、これまで限られていたように見える。具体的な研究課題としては、例えば、以下のようなものが考えられる。1)金融危機の発生を招いた制度の問題。金融監督行政、金融機関のリスク管理、等などに関する諸問題。 2)金融危機発生後の政策対応を決める政治プロセスの問題。および公的資金注入などの政策対応の事後的なパフォーマンス評価、中長期的な政治経済レジームへの影響なども比較分析。3)金融危機の背景としてのグローバル・インバランスと制度のリデザイン。金融危機の背後には必ずマクロ的なインバランスが存在する。今回の金融危機においても、米国と産油国・新興国・日本等の間に、ファイナンスと貿易の両面で大きなインバランスがあり、何らかの新たな制度デザインが求められている。
 本研究グループに第二の課題は、こうしたグローバルなインバランスがもたらす経済的混乱の可能性から、特にアジア(太平洋)がどうように準備すべきなのか、新たな地域システムを構築し対応すべきなのかについて考える。その際には、①メンバーシップの問題、②金融と貿易協力の各々の望ましいあり方(制度設計)、③金融と貿易協力の相互関係等が重要な探求課題となろう。具体的には東アジア共同体とTPPの関係、こうした自由貿易枠組みとチェンマイイニシアティブの関係、そしてIMFやG20といったグローバルな枠組みと地域枠組みの望ましい関係等について分析する。

報告書

研究代表者
(所属)
中逵啓示(立命館大学)
研究関係者
(所属)
古川彰(立命館大学経済学部教授)、中戸祐夫(立命館大学国際関係学部教授)、樋原伸彦(立命館大学経営学部准教授)、佐々田博教(立命館大学国際教育推進機構准教授)、Lee Kangkook (立命館大学経済学部准教授)、下野寿子(北九州市立大学准教授)、山神進(立命館アジア太平洋大学アジア太平洋学部教授)、吉松秀孝(立命館アジア太平洋大学アジア太平洋学部教授)、その他米韓中の研究者数名
研究期間 2011年4月~2012年3月
実績概要

 「グローバル・インバランスとアジア太平洋の経済協力」を中心テーマに、足掛け3年つごう10回の共同研究者間での研究会を開催した。主には立命館と立命館アジア太平洋大学をサテライトで結ぶことにより研究会を安定的に運営した。第9回の佐々田は、ワシントンでのUSJI Weekでのワークショップ報告の原型となる発表を行い、民主党が政権与党となる過程で、従来の都市型自由貿易志向の政党から、保護主義的な農業関連票等を獲得するためキャッチオール型の政党に変節し、FTA等についても自由化を強く推し進めることが出来なくなったと主張した。第10回研究会では吉松が東アジアにおけるエネルギー問題に関する日中間の協力が、ASEAN+3や東アジアサミットにおけるエネルギー関連の会議体の立ち上げに貢献したことや、日中二国間においては省エネ技術の日本から移転等において成果を上げてきたと主張した。吉松報告は、貿易や金融に留まらない、アジア太平洋での多様な地域協力の進展について分析したものであった。3年間10回の研究会の成果を背景に、2011年9月のUSJI Weekでは”US, Japan, and China Trilateral Trade Imbroglio: What is after the East Japan Great Earthquake?”というセッション・テーマの下、山神がAPECを中心とするアジア太平洋での経済統合の歴史を貿易を中心に包括的に振り返った。一方佐々田は日本に焦点をあて民主党のFTA政策についてその変化に着目しながら報告した。討論者としてはマンガーLSE講師を迎えた。そして2012年3月15日を締め切りに、上記研究者各自が最終論文を提出し、現在ナカニシヤ出版からの刊行を目指し、翻訳・原稿校正作業を開始しつつある。出版助成についてOne Asia財団からの支援を予定している。論文を集めた研究書は年内の刊行を予定している。

活動内容・
研究成果

 2011 年度は本研究プロジェクトの最終年度と位置付け、日本(主に立命館大学と立命館アジア太平洋大学間のサテライトを利用した研究会)での研究会並びにワシントンUSJI Weekでの報告に加え、最終論文を2012年3月15日を締め切りに各参加研究者が提出し、その後研究書の刊行を目指し鋭意努力している。
第9回6月10日 佐々田「『都市型政党』の終焉:日本のFTA政策と民主党の変節」
第10回 7月8日 吉松「Political Economy of Sino-Japanese Relations」
9月12日 USJI Week DCでのワークショップ”US, Japan, and China Trilateral Trade Imbroglio: What is after the East Japan Great Earthquake?”司会 中逵啓示、報告 山神進“Exploration for Trade and Investment Liberalization in the Asia Pacific; with major Focus on APEC,” 佐々田博教”End of an “Urban Party”: Japan’s FTA Policies and DPJ” 討論者Mark Manger (ロンドンスクール)

関連イベント
のURL

http://www.us-jpri.org/week/sep2011#seminar4

ご支援のお願い
  • 連携大学

  • GET UPDATES

    USJIでは、イベント等の情報をメール配信しています。お申込み/配信停止はこちらから。